自家製ソーセージを作ろう
ソーセージを作ろう。なぜならソーセージが好きだからだ。決してやましい気持ちではない。
作り方は単純明快で、練った挽き肉を腸に詰め込めばとりあえずソーセージになるだろう。しかし挽き肉はともかく、腸なんて売っているのだろうか。
Amazonで売っている。値段も手頃である。早速買った。
では次にどうやって詰めるのか。ハンドルを回すとニュルニュルとソーセージが伸びる機械のイメージだが、自家製だからここは原始的に行こう。
そう、絞り袋だ。生クリームを絞るみたいに練った肉をひり出す。
ところでソーセージ、フランクフルト、ウィンナーなどと色々な呼び方があるが、何がどう違うのだろうか。
まずソーセージというのは挽き肉を動物の腸に詰めた食品の総称である。フランクフルトやウィンナーはソーセージのジャンル名である。ウィンナーは羊の腸を、フランクフルトは豚の腸を使ったソーセージだ。因みにボロニアは牛の腸のソーセージになる。
また、人工のケーシング*1も使われるが、その場合は太さによって決まる。細い順にウインナー、フランクフルト、ボロニアになる。
今回作るのは羊の腸だからウインナーソーセージである。早速作っていこう。
材料
- 豚挽き肉 1kg
- 羊腸 4m
- 牛乳 200ml
- 塩 10g前後
- ハーブやスパイス 適量
豚挽き肉を大きなボウルに入れ、味を調整しながら練っていく。この時に気を付けるべきなのは肉の温度上昇だ。今回はボウルの下にアイスノンを置いて対処した。
ハーブやスパイスを適量などと書いたが、とてもその程度で片付けられるような量ではない。
これは初期投入で、後に更に追加する事になった。肉の臭みをかき消す為にかなり入れる。パプリカやオレガノやバジルなど、フライドチキンを作る時に使ったハーブやスパイスを活用した。
ちょっと取っては電子レンジでチンして味見しつつ目的の味に近付けていくといいだろう。オレガノとこしょうとガーリックソルトが味の鍵を握っているように感じた。
実験的に肉の半分は保存料・発色剤として硝酸カリウムを加えようかと考えたが、肉1kgあたり0.07gという計量の難しさから断念した。段階希釈でもすればいいが面倒だった。というか、せっかくの自家製ソーセージなのに食品添加物を加えたら台無しな気もする。
牛乳は肉を練りながら少しずつ加える。全体が白っぽくなるまで練ったら腸の準備をしよう。羊の腸は塩漬けになって届く。適当に解いて使う分だけ水に浸けて15分ぐらい塩を抜く。今回は全部使ってしまったが、余った腸は塩漬けのまま冷蔵保存する。
塩抜きをしている間に絞り袋の準備をする。口金と袋を合わせ、中に肉を入れていく。袋の半分ぐらい入れたら、この時点で肉を少し絞り出す。口金に空気を残さないようにするためだ。
塩抜きが終わるとこんな感じだ。絡ませないように気を付けて欲しい。臓器で細いから慎重な気持ちになってしまうが、思ったよりはずっと頑丈である。ゴム風船と同じように扱える。
腸を1mぐらいの長さに切り、絞り袋の口金へ蛇腹に装着していく。ここがなかなか難しかった。特に入口を見つけるのが最難関だ。しかし一度成功すればコツを掴めると思う。
口金に腸を装着したら端を縛り、いよいよ充填していく。利き手で袋を絞りながら反対の手で送り速度を調整しながら生成されたソーセージを整理していく。ここも難しい。右手と左手の連動がものをいう。
これが初回だ。見て分かるように歪んでいて、充填率が低くふにゃふにゃだ。失敗である。
2回目。少しは良くなった。
3回目。かなり良くなったと思う。
これで生ソーセージの完成だ。生だから保存は全く利かない。低温調理器で加熱処理をしても良かったが、今回は見送った。早速生ソーセージを食べてみよう。
茹でてからオーブントースターで焼き目を付けた。味が逃げてしまった気がしたので、茹でたのは失敗だったかもしれない。
生ソーセージをフライパンで焼くのはオススメされていない。腸が破けて張り付いて滅茶苦茶になるようだ。オーブンでグリルにすべきである。
色が白っぽいのは発色剤を使っていない証拠である。これが本来のソーセージの色だ。
味はいい。塩気や香辛料の調整が上手くいった。ソーセージに特有のパリッとした食感もある。
ただ、これはそのまま食べて美味しいソーセージだ。おつまみやご飯の友にするにはもう少し塩を加える必要があるだろう。香辛料も更に加えて良かったかも知れない。
前にベーコンを作った時のスモークウッドが余っていたから、作ったソーセージの半分は燻製にした。
乾燥させていないので2時間ぐらい燻した。燻して加熱もされているだろうから、少しは保存できるだろう。明日には早速食べてしまうつもりだが。
概ね成功と言えるソーセージ作りだったが、少し問題がある。それは袋を絞るのにかなり力が要ることだ。握力は40kg以上あるが、それでもキツいと感じた。絞る圧が足りなければ充填率が低くなるので全力である。お陰様で手が痛い。
*1:ソーセージの皮のこと
梅トロ太巻き
梅トロ太巻き一本700円。半分だけでも売っていて、その場合は価格も半額の350円である。
程良く脂の乗ったトロに大葉と梅肉が合わさっている。大葉の風味と梅肉の程良い酸味がトロの脂をいい感じにいなしている。おいしい。量もそれなりにある。
このテイクアウト専門の寿司屋は創業してもうそれなりに経つはずだ。物心ついた頃にはもうあった。段々と数を減らしつつある老舗という分類だろう。定休日は毎週木曜日と日曜日のようだ。
老舗と言えば、子どもの頃から世話になった寿司屋が遂に暖簾を下ろしてしまった。時代の流れだから仕方ないと思いつつも、やはり一定の物悲しさがある。色々とサービスしてもらったが、返済しきれずに終わってしまった。かなり悔しい。
良く行く店もいつか潰れると思うと、やっぱり今のうちに懇意にしておくべきだ。店を畳むのは割と突然にやって来る。
フライドチキン・コピーキャット1.0を作ろう
某所のフライドチキンが食べたい。1ピース250円。微妙だ。家で作ったりしたら安くならないだろうか。
作ってみよう。しかしあの独特な味を持つ衣のレシピは極秘だと聞く。簡単に見つかりはしないだろう。
11 Spices – Mix With 2 Cups White Fl.
あった。やはり考える事は同じらしい。英語版ウィキペディアに載っていたレシピを参考にしてフライドチキンを作ろうと思う。先ずは日本語に訳そう。
- 塩 2/3
- タイム 1/2
- バジル 1/2
- オレガノ 1/3
- セロリソルト 1
- 黒こしょう 1
- 粉マスタード 1
- 粉パプリカ 4
- ガーリックソルト 2
- 粉ショウガ 1
- 白こしょう 3
セロリソルトや粉ショウガなんて初めて聞いた。しかしAmazonで買えるのだから素晴らしい時代である。簡単に用意できた。ただし粉マスタードは粉からしで代用した。
色々と考えた結果、鶏モモ肉を使って唐揚げと同じように作る事にした。小麦粉に上記のスパイス類と米粉を混ぜる。米粉を混ぜたのは、そうするとサクサクでボリューミーな唐揚げに仕上がるからだ。
スパイスの量は上記レシピを参考にはしたものの、厳密に計量せず何となくで加えた。味は量ではなく比で決まる。
調合した唐揚げミックスを水で溶いて小さめに切った鶏モモに和え、170℃ぐらいで揚げていく。普通に唐揚げを揚げるような要領でいい。小さめに切ったので火の通りは早く、サッと揚げて終わりだ。二度揚げをするつもりだったが、面倒臭くなったので一度だけにした。
できた。味としては薄味の唐揚げを作ってしまった。そしてほんのりとしたスパイスの風味が後から来る。調合している時の匂いの強さを怖がってスパイスを少なくしたのが敗因だろう。レシピでは2カップの揚げ粉に大さじ単位でスパイスを加えている。次はもっと強くスパイスを感じられるように加えるつもりだ。
例のフライドチキンを作るという目標は達成できなかったが、風味の方向性は間違っていないと感じられた。ゲップをしたときなどに妙な満足感を感じられる。見当違いではなかっただけ収穫としたい。
味全体の弱さについてはグルタミン酸ナトリウム、つまり味の素を加えても良かったかもしれない。グルタミン酸ナトリウム加えているコピーキャットレシピもある。
また、他のコピーキャットレシピではマジョラムやオニオンソルト、セージ、ナツメグなどを加えている場合がある。他のスパイスも考慮して、次回の改善に繋げていきたい。
しかしこの調子だとむやみやたらにスパイスやハーブが増えていきそうである。勘弁して欲しい。
*1:Tsはtablespoonsの事で大さじを指す。